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1,571ページから774ページへ:Accreditation 360がもたらす合同委員会コンプライアンスの刷新

AAMI(医療機器進歩協会)のニュースページ「From 1,571 to 774 Pages: How Accreditation 360 is Reshaping Joint Commission Compliance」の翻訳です。

公開日:2026年6月1日 | 執筆:AAMI編集部

あなたの施設は、合同委員会(The Joint Commission)の査察(サーベイ)を受ける準備ができていますか?「AAMI eXchange 2026」の最終日の朝、合同委員会のリーダーシップ陣が登壇し、Accreditation 360 の最新アップデート、進化する医療技術管理(HTM)基準、そして自信を持って査察プロセスを乗り切るための実践的なヒントについて受講者に解説しました。

スピーカーのデニス・ミンセント氏(Dennis Minsent, MSBE, CCE, CBET, SASHE)は、現在、合同委員会のライフセーフティコード(防火・安全基準)査察官を務めています。この役割において同氏は、外来診療、精神医療、特定地域アクセス病院(Critical Access Hospitals)、および一般病院向けの包括的認定マニュアル(Comprehensive Accreditation Manuals)の基準に沿った査察を行っています。セッションでは、進化する基準、査察の重点分野、そしてコンプライアンスを維持し、安全で信頼性の高い患者ケアをサポートするための実務的な留意点についての知見が示されました。

基調講演では、簡素化された認定プロセスに焦点を当て、Accreditation 360 の主要な構成要素が探求されました。合同委員会は「複雑さから明確さへ」の移行を進めており、性能評価要素(Elements of Performance)を従来の1,571項目から774項目へと削減しました。これにより、現場のユーザーによる管理が大幅にシンプルになり、病院側の負担が軽減されます。

また、ミンセント氏は病院向けの新たな国家目標(New National Performance Goals) についても言及しました。これらの目標の多くは、中央材料室(SPD)やHTM部門に影響を与えます(以下はその一部です)。

  • 目標 3: 病院は災害対策(エマージェンシーマネジメント)プログラムを策定していること。
  • 目標 5: 病院は感染予防および管理を最優先事項とすること。
  • 目標 12: 病院は受け入れる患者のニーズを満たす人員を配置し、スタッフは安全で質の高いケアを提供する能力(コンピテンシー)を有していること。
  • 目標 13: 病院は画像診断サービスを安全に実施していること。

これらの目標は、スタッフの能力(コンピテンシー)とトレーニング、資格、そして人員配置レベルの重要性を強調しています。

さらに、合同委員会の基準において、注目すべき変更点や削除されたHTM要件についても議論され、その後の質疑応答では活発な意見交換が行われました。しかし、ミンセント氏は受講者に対し、「一部の基準が削除されたからといって、これまで行ってきたベストプラクティス(最善の業務慣行)を放棄してよいわけではない」と改めて強調しました。多くの場合、基準が単に統合・整理されただけであり、病院は引き続き既存の期待値を満たす必要があります。同氏は、HTM部門や連携する関係部門に対し、これまでの日常業務に大きな変更を加える前に、統合された合同委員会の新基準を注意深く精査するよう促しました。


目次

あなたの施設は査察(サーベイ)を控えていますか?

ミンセント氏は、査察プロセスをより円滑に進めるために、自身が過去に実践して効果的だったヒントを共有しました。

  • 査察の通知(アラート)が出た時の心構え: 合同委員会の査察官が訪問するという知らせを聞くと、身構えてしまう(恐ろしく感じる)ものですが、「逃げ出してはいけません」とミンセント氏は諭します。代わりに、問題が起きやすいと分かっているエリアを巡回し、すぐに直せる簡単な箇所から対応を始めて弾みをつけましょう。
  • 関連書類をあらかじめ準備する: 機器台帳(インベントリ)、定期点検(PM)完了報告書、滅菌器のPM報告書など、必要な書類を整理しておきます。
  • 要求された以上の情報を提供しない: 求められていないものを自ら進んで見せる必要はありません。チームが取り組んでいる素晴らしい取り組みをアピールしたくなるかもしれませんが、それによって、まだ不完全な周囲の環境に目を向けられてしまうリスクがあります。
  • 書類の空欄を作らない: 査察官に余計な質問をさせる隙を与えないでください。「文書化されていないことは、やっていないも同然(Not documented, not done)」とミンセント氏は警告します。

指摘事項( Findings)に同意できない場合は?

もし査察官の判断に誤りがあると考え、指摘内容に同意できない場合は、シカゴにある合同委員会の基準グループに申し立てを行うことができます。また、各部門から「明確化報告書(Clarification Report)」を提出することも可能です。ただし、ミンセント氏はその場で査察官と議論(口論)をすることは避けるよう勧めます。「口論になっても、誰も勝者にはなれない(得をしない)」からです。

機器台帳(インベントリ)に関しては、デバイス、その説明、モデル番号、高リスク/低リスクのステータス、最終PM実施日、その他関連情報を追跡できるExcelドキュメントを作成しておくことで、査察時の確認作業の痛みを大幅に軽減できるとミンセント氏は提案しています。

また、従来の「サービスアクティビティガイド(Service Activity Guide)」に代わり、新たに「サーベイプロセスガイド(Survey Process Guide)」が導入されたことも共有されました。これは日々の業務を大幅に楽にする重要な文書です。とはいえ、「700〜900ページもの厚さがあるため、娯楽として読むものではありませんが、把握しておくべき重要セクションが存在します」とミンセント氏は述べています。

最後に、同氏は新しいプログラムである「SAFEST(強みを評価するための査察分析:Survey Analysis For Evaluating STrengths)」に触れました。自施設の査察報告書の作成が完了した際、シカゴの事務局から、合同委員会の外部向けサイトに掲載する「ベストプラクティス(優良事例)ガイド」の作成に協力してもらえないか、という電話がかかってくる可能性があります。これは始まったばかりの新しいプログラムであるため、今後さらに情報が公開される予定です。このサイトは、他の医療システムが同様の課題をどのように解決したかを知るための、優れたリソース(情報源)となるでしょう。

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この記事を書いた人

Tomo(長澤 智一)
臨床工学技士 / 米国認定心血管インターベンション専門士(RCIS)

日本では体外循環(Perfusionist)を行なっておりました。米国ではカテーテル室(Cath & EP Lab)の第一線で活動する臨床工学技士。日本での臨床経験を経て渡米し、全米トップ5%にランクされる医療施設にてRCISとして従事。

自身の経験から、日本の臨床工学技士が持つ技術力の高さを確信し、その可能性をグローバルに広げるための情報発信を行う。「現場のリアルを、次世代のスタンダードに」をモットーに、医療現場レベルの正確性と誠実さを追求したキャリア支援を提案している。

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