仙台赤十字病院 臨床工学技士 五十嵐 耕介
私はこの度、アメリカ・コロラド州のコロラドスプリングスとデンバーに2026/5/13~2026/5/31の19日間、アメリカに住んでいる長澤 智一さんの家に滞在させていただき、アメリカのコロラドスプリングスにあるUCHealth Memorial Hospital CentralとNorthの2施設見学する大変貴重な体験をさせていただきましたので報告させていただきます。
長澤さんと知り合う前からアメリカという国に興味があり、大学生の時に旅行でアメリカに行くことも考えていましたが、COVID-19の流行も重なって旅行自体もいけなくなりました。それからアメリカの病院で働いている長澤 智一さんとは約9か月前に山形大学の講義にいらっしゃったときに知り合わせていただきました。その時に個人的にお話しさせていただき、アメリカに当時30歳で奥さんと1歳の息子さんと一緒に渡米して働こうと思ったことなどの様々なお話を聞かせていただきました。ですが、いきなり渡米して働こうと思ったことが衝撃的過ぎて他のお話はほとんど覚えられませんでした。そして9ヶ月でアメリカの病院見学が実現するとは全く思っていませんでした。
今回アメリカ・コロラドスプリングスへは羽田空港からシカゴ空港を経由して向かいました。何のトラブルもなく隣の席も空いており、すごく快適な空の旅を満喫できました。コロラドスプリングスに到着したら長澤さんに迎えに来ていただき、長澤さんのご家族にも温かく迎え入れていただき、日本人に会ったことで安心してすぐに寝てしまったことを覚えています。
アメリカに到着して2日目から病院見学が始まりました。英語を全く話せない自分の自己紹介を笑顔で聞いてくれて、長澤さんと一緒に働いているスタッフの方々が話しかけてくれて嬉しい気持ち半面、話しかけられている英語の話す速度が早すぎて全く聞き取れず呪文のように感じました。
病院見学の7日間は基本的にカテーテル室を見学させていただきました。UC Health Memorial Hospital Central のカテーテル室は長澤さんが働いているEP、脳カテーテル、心臓カテーテルが2室と合計で4部屋あり、それぞれに専用の部屋が割り振られていました。 UCHealth Memorial Hospital Northのカテーテル室はEPと心臓カテーテル室の合計2室ありました。日本のカテーテル室のX線透視装置はバイプレーンであることが多いと思いますが、今回見学した2施設では脳カテーテル室を除いてシングルプレーンになっていることが驚きでした。準備されている物品も日本では見たことがないものやサイズが1つ大きかったり様々な発見がありとても面白かったです。設備の話ではないですがシステムとして日本とアメリカで特に大きく違うと思った点はもう1点あり、私がいた施設ではアブレーション治療の術前検査でCTを撮影してそれをCARTOシステムに取り込んで術中に使用していました。アメリカではCT検査の費用が高く約20万円以上かかることで治療を受けたがらないことにつながる可能性があるので術前でも撮影しないことになっていることにも驚きでした。
長澤さんが働いているEPでは不整脈治療を行っており、私がこれから関わっていきたい興味のある分野を重点的に見学させていただきました。PFAという Pulsed Field Ablation を使用した症例を一番多く見学させていただきましたが、患者入室から早ければ1時間~1時間半程度で患者退室になるのでとても早く進行することに驚きました。私がいた施設ではPulsed Field Ablationを使用せずにアブレーション治療を行っていたため、治療にかかわっているスタッフの方々やメーカーの方にとても親切に教えていただき勉強になりました。他にも見学した症例は様々ありますが、WATCHMANを使用した経皮的左心耳閉鎖術も初めて見学させていただきました。欧米人と日本人などのアジア人との人種間で左心耳の大きさに違いがあることやアメリカでは術後1泊の経過観察後に歩いて帰宅できることなど、様々なことを教えていただきとても勉強になりました。
長澤さんの住むコロラドスプリングスは標高約2000mにあり、富士山の5合目あたりのとても高い位置にあり、乾燥していて日差しが強いような場所でしたがすごく過ごしやすい場所でした。長澤家では犬を2匹飼っているので散歩などにも行かせていただきましたが、酸素が少し薄いのか運動不足なのかわかりませんが少し歩いただけで息が上がりそうになりました。病院見学以外ではドッグランやアメリカでの普段の生活で行く場所、コロラドスプリングスの観光名所であるPikes PeakやGarden of the Godsなどの観光にも連れて行っていただき、長期滞在だったのでアメリカに住んでいるような経験をさせていただきました。また、長澤さんの息子さんは同い年で娘さんとも年齢が近く仲良くなれたこともよかったです。まさかアメリカで桃鉄15年をやることになるとは思っていなかったので、それも楽しい思い出ができました。長澤家の皆様にはアメリカでの約2週間の長期滞在にも関わらず、食事の用意など様々なことをお世話になりながら不自由ない生活をさせていただきましてありがとうございました。こんなに大変なことを引き受けていただきまして本当にありがとうございました。
長澤さんのAAMI学会参加のためデンバーへ一緒に向かいました。約1時間のフライトの予定でしたがトラブルにより飛行機が遅れ、預けていたスーツケースの車輪が取れて帰ってくるトラブルに遭いました。長澤さんだけでなく、デンバー空港で合流する日本臨床工学技士会の肥田さんと吉岡さんにも大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。そしてその後一緒にコストコに自分のスーツケースを買いに行ってくださりありがとうございました。
デンバーでは長澤さんの娘さんも含めて5人での観光やハンバーガーやタコスを食べたり、学会以外のところでもご一緒させていただきましてとても楽しい思い出になりました。特にメジャーリーグ観戦では記念に帽子も買って観戦していたのですが、コロラドロッキーズの最終回同点3ランと勝ち越しサヨナラ2ランホームランで勝利した試合を観戦することができ、忘れられない思い出になりました。
私は、臨床工学技士になってまだ5年目のタイミングでアメリカの病院を見学できたことがこれからの人生に必ず良い影響を与えると確信しています。今回のAAMI学会には参加せずに日本に帰ってきましたが、今後国内だけではなく海外の活動や学会にも参加できるようにこの経験を糧にこれから活動していきたいと思わせてくれる貴重な経験をさせていただいた長澤家と長澤智一さんには心から感謝申し上げます。また今回、自分のアメリカ病院見学の事前準備に協力していただいた方々にも心から感謝申し上げます。


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